エクステリア ワンポイントレッスン 第27回 芝について
季節はもう春、多くの植物が芽吹き、花を咲かせ新緑の美しい季節になってきます。
芝生にとっても非常に良い時期です。今回は芝について触れたいと思います。
芝の植える場所ですが、敷地のどこでも良いというのではなく、まず日当たり・水はけ・ 風通しの良いところがベストな条件です。
特に日当たりは重要です。 日当たりが悪いと芝の生育が悪かったり、水はけ・風通しが悪いと枯れてしまったり します。ですので北側の庭などは条件が良くないので芝生は適しません。
芝生の種類は日本芝・西洋芝とあります。その中でも暑さに強い暖地型・寒さに強い寒地型 などがあります。日本芝は高麗芝・姫高麗芝・野芝などがあり、冬には一度枯れて(休眠)春に また新しく芽吹いてきます。
西洋芝は一年中葉があるものが中心です。地域によって生育する種類が変わってきますが、ここでは日本芝について説明をします。
芝を張る時期ですが、春か秋が適しています。特に春は根が活性化をはじめ芽吹いてくる 時期ですので最適といえると思います。3月~5月くらいが良い時期です。
初秋もまだまだ葉が成長していますので良いといえます。 夏は暑さが厳しいので、芝にとっては過酷な時期です。芝を張って根付くまでに乾燥して 根がやられてしまう可能性も高くお勧めはできません。
冬は葉がなく、休眠状態なので乾燥など影響は受けないのですが成長もしない時期なので芝張りしても茶色の状態のまま春を迎えます。春になれば葉が出てきますが、一部根が乾燥してうまく生えてこないものもあるかもしれません。
我々エクステリア業者としては、そのような説明をして良い時期に施工できればと思いますが、 新築のお引渡しの時期によっては、夏・冬に施工しなければならないこともあります。
その時は夏は水やりをしっかりと行ってもらう、冬は根がついていないのであまり踏みつけて歩かないなどのアドバイスを言ったりもします。そもそも夏は芝の在庫がない場合もありますので施工できない場合もありますが。
そして芝の張り方ですが、ベタ張り・メジ張り・市松張り・一条張りなどがあります。
ベタ張りは芝のシートを隙間なく交互に敷き並べる方法です。隙間なく張りますので短期間で芝全体がつながり一面芝になる完成が早いです。
次にメジ張りですが、一定の隙間(3㎝程度)をあけて芝のシートを敷き並べる方法です。こちらの場合目地をとりますので、ベタ張りより少ない芝で張ることができます。広い面積の場合はこちらがお勧めです。
市松・一条張りは名前の通りで市松模様や大きく隙間をあけて張る方法です。こちらは生えそろうまで相当の日数がかかりますので、一般のご家庭のお庭にはベタ張りかメジ張りが良いと思います。
写真のように、初めに目地で間隔をとっていても芽吹いてくると一気につながってきて色鮮やかな一面のグリーンで、お庭を爽やかに作り上げることができます。
芝についてはあといくつかお伝えすることがありますので、次回は目土や、水はけや排水の勾配についても触れたいと思います。



澤村プロフィール

澤村大樹
日章造園社長
一級造園施工管理技師
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